テンジクネズミ

別名モルモット。おとなしい性格でからだがじょうぶ。
みんな毛の色や模様がちがうんだよ。

英名:Guinea Pig
学名:Cavia porcellus
分類:脊索動物門 > 哺乳綱 > 齧歯目 > テンジクネズミ科

原産地など

日本では別名の「モルモット」の方が有名です。

原産地は南アメリカの山岳地帯で、古代インディオによって食用として家畜化されました。16世紀にスペイン人によってヨーロッパに持ち込まれ、主に愛玩動物として飼育されました。

草食性で、牧草や野菜、果物などを食べます。

人間と同じように体内でビタミンCを合成することができないほか、薬物に対する感受性が高いことなどから、実験動物としても用いられています。

名前の由来

「モルモット」の名前の由来は、ヨーロッパ人がテンジクネズミを発見した当初、ヨーロッパに棲息するマーモット(marmot、ジリスの仲間)と誤認したことによります。

日本には江戸時代にオランダ人によって持ち込まれました。「テンジク(天竺)」とはインドの古い呼び名でもありますが、はるか彼方の異国から渡来した珍しいものに対してつける接頭辞としての用法があり、この場合は後者の意味合いで名付けられています。

公式情報『ゆめみにゅーす』の紹介

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VOL.60 ピックアップ動物

野生種は南米大陸の草原などに生息しており、このうち家畜化された種がモルモットです。4本指の前足と3本指の後足を持ち、尾はありません。歯が一生伸び続けるので、よく噛まなければいけない繊維質の多い牧草などを食べ続けて歯がすり減っても問題ありませんが、伸びる角度に癖がある個体はしばしば歯を削る処置を行い、適切な長さと角度を維持しています。実はよく鳴く動物で、エサをねだる時、警戒している時、何でもない時、嫌な時、実にバリエーション豊かな鳴き声を持っています。よくわからないまま仲間が鳴いているからつられて鳴くこともあります。注射などの治療をした直後、抗議のつもりか小さい声でぷうぷう鳴いていることも。また、人の顔もちゃんと覚えているようで、治療のため部屋に獣医が入った途端、自分がターゲットだと察した個体はたいてい逃げ出すのですが、無関係なことがわかっている個体は我関せずの顔でくつろいでいるので、かえって目立ってしまうのはご愛敬です。

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VOL.55 獣医の日記

ヒトは子どもの頃乳歯が抜けて永久歯が一度生えてきたら、その歯は伸び続けることなく、あとはすり減るだけです。残りの人生、生え変わることもありません。 今年はねずみ年、動物園にもネズミの仲間のげっ歯類であるテンジクネズミやプレーリードッグがいますが、よく齧り、歯をすり減らし続ける生態をもつ彼らの切歯(前歯)と臼歯(奥歯)は一生伸び続けます。適切な餌を与えていれば臼歯は適切にすり減り、ちょうどよい角度と長さを保てますが、切歯は生まれつきのあごの形や外傷などによってかみ合わせがいまいちになると変な形に伸びてしまうので、ちゃんとした餌を与えていても、歯を削らなくてはならない個体が出てきます。原因が原因なので、毎回同じ顔触れです。今は定期的に歯を削っているテンジクネズミが4頭ほどいます。 歯医者は動物も嫌なようで、暴れて怪我をしないようタオルでくるみ、しっかり保定して歯を削るのですが、あきらめておとなしくするものは少なく、体をくねらせてタオルからの脱出を試みるもの、とにかく口を動かして処置の妨害をするもの、キャーキャー大騒ぎするもの、とにかく皆全力で嫌がります。切らないと餌が噛めなくなるよ、そのうち唇に刺さるぞ、という言葉は当然通じません。 歯が悪くなれば食べることに影響が出ます。そこから体力、全身状態へと影響はすぐ広がります。動物の体に無駄なパーツはありませんが、まさに歯は命、とても大事なのです。

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