マーコール

マーコールは野生のヤギの王様っていう意味なんだ。
大きいツノがあるのがオス、小さいツノがあるのがメス。
マーコールとは?どんな動物
マーコールは、中央アジアから南アジアの山岳地帯にすむ、野生のヤギの仲間です。学名は Capra falconeri。ウシ科ヤギ属に分類され、野生のヤギ類のなかでは世界最大種です。和名では、らせん状にねじれた角の形から「ネジツノヤギ(螺角山羊)」とも呼ばれます。
「マーコール」という名前は、ペルシャ語で「蛇を食べるもの」を意味するといわれますが、由来には諸説あります。パキスタンの国獣(国を代表する動物)でもあり、5月24日は国連が定めた「国際マーコールの日」とされています。
マーコールの特徴は角
マーコールのいちばんの特徴は、大きくねじれた角です。オスの角はコルクスクリュー(栓抜き)のようにらせんを描き、長いものでは1.6mほどにもなります。メスにも角はありますが、オスにくらべてずっと小さく短いのが見分けのポイントです。
体長は1mをこえ、肩の高さも1m前後ある、がっしりした体格の動物です。オスはあごから胸、前あしにかけて長い毛がたてがみのようにのびます。ウシ科の角は、シカの角とちがって一生生えかわらず、少しずつ伸び続けます。
マーコールの生息地
マーコールがすむのは、パキスタン、アフガニスタン、インド北部、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなど、中央アジアから南アジアにかけての国ぐにです。ヒマラヤ山脈やその周辺の、標高の高い険しい山岳地帯を主なすみかにしています。
岩場の多い斜面を、ねじれた角とたくましいあしで巧みに登り降りします。夏は涼しい高い場所へ、冬はより低い場所へと、季節に合わせて生活する場所を移動させます。
マーコールの生態と食べもの
マーコールは草食動物で、草や木の葉、若い枝などを食べます。日中に活動し、メスと子どもは群れをつくって生活します。オスは繁殖期以外、メスの群れとはなれて過ごすことが多く、繁殖期になると立派な角を使ってオスどうしが力比べをします。
マーコールの繁殖と赤ちゃん
繁殖期は冬で、春ごろに1〜2頭の子どもが生まれます。生まれた子は、険しい岩場でもすぐに立ち上がり、母親や群れとともに行動します。角のねじれは成長とともにはっきりしていき、オスは年を重ねるごとに堂々とした角へと育ちます。
マーコールの天敵
野生のマーコールをおそう天敵には、ユキヒョウやオオカミがいます。高く険しい岩場は、こうした天敵から身を守るのにも役立っています。子どもや弱った個体は、ワシなどにねらわれることもあります。
数が減っているマーコールと保全
マーコールは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。かつては絶滅が心配されるほど数を減らしましたが、地域ぐるみの保護の取り組みによって、一部の地域では個体数が回復してきました。
いまも、角や肉を目当てにした違法な狩猟、家畜との競合、気候変動などが脅威となっています。国際取引はワシントン条約で厳しく制限されています。
日本でマーコールに会える動物園
日本では、マーコールを飼育している動物園がいくつかあります。神奈川県川崎市の夢見ヶ崎動物公園もそのひとつで、実際にその姿を間近で見ることができます。
野生では出会うのが難しい動物だからこそ、動物園はマーコールのねじれた角や、岩場を登る身のこなしを観察できる貴重な場所です。
参考にした主なサイト
- Wikipedia「マーコール」: https://ja.wikipedia.org/wiki/マーコール
- コトバンク(デジタル大辞泉・ニッポニカ・ブリタニカ・小学館の図鑑NEO)「マーコール」: https://kotobank.jp/word/まーこーる-3171941
- WWFジャパン「国際マーコールの日」: https://www.wwf.or.jp/staffblog/activity/6282.html











































