ハクビシン

英名:Masked Palm Civet
学名:Paguma larvata
分類:脊索動物門 > 哺乳綱 > 食肉目 > ジャコウネコ科

原産地など

東南アジアを中心に分布し、日本にも生息しています。額から鼻にかけて白いラインがあることから白鼻芯(はくびしん)と名づけられました。

展示しているハクビシンは、2009年4月に市内で生後約2~3週の状態で保護され、当園に持ち込まれ、職員がミルクを飲ませて育てました。

本来なら成長後、元いた場所に戻すのが良いのですが、人に慣れてしまったこと、親からの学習(敵、食べ物など)を受けていないことなどから、展示することとなりました。

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発行 VOL.74 ピックアップ動物

中国、東南アジア〜南アジア、台湾などに生息し、日本にはこれらの地域から移入した外来生物と考えられていますが、時期は不明で江戸時代以前とも昭和以降ともはっきりしていません。 長い尾や器用な手足を持ち木の上など高所を移動することが得意で、雑食性で特に果物を好み、高い適応力で都市部にも生息できるため、家屋侵入や農作物の被害などで害獣とされることもあります。 当園の個体はいずれも15歳と高齢で、展示場の他、病院で治療しながら余生を送っているものもいます。なぜか仰向けで目を開けたまま眠る個体が多く、人慣れはしていますがなついているわけではない、ヒトと生活圏を近くする野生動物の興味深い一面がよくみられます。

発行 VOL.70 獣医の日記

前回は♀のハクビシンの話でしたが、今回は♂のハクビシンの話です。実はしばらく入院しており、姿を見ていないという方も多いと思います。 食欲が落ち、元気もないことから検査したところ、腸管に何か詰まり、腸閉塞になっている可能性があったため、手術することに。腸管から出てきたのは自分たちの毛や植物の線維など、通常であれば自然に排泄されるものがうまく便と一緒に出て行かず、硬い塊になったものでした。術後は元気になったので退院させたのですが、しばらくすると症状が再発してしまい、再入院。今度は投薬による内科療法で良くなってきたところです。 治療中は消化の良いものから食べさせ始め、徐々に通常の食餌内容に戻して経過観察していますが、動きや食欲だけ見れば健康体と変わらず元気いっぱいでいたずらも良くしています。とはいえ、高齢になっておりそもそもの体力や消化管の動きが落ちていると考えられることから、今後のケアについて考えていかなくてはなりません。

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