ヤギ

英名:Goat
学名:Capra hircus
分類:脊索動物門 > 哺乳綱 > 鯨偶蹄目 > ウシ科 > ヤギ属

原産地など

ヤギは最も古くから飼われている家畜で、イヌの次にヒトに飼われるようになったといわれています。

ヤギの家畜化は紀元前8000年ごろ、ペルシャなど西アジア原産のベゾアーという野生ヤギが飼いならされたのが始まりと考えられています。

家畜化されたヤギは主に遊牧民によって東西へ広まるとともに、マーコールやアイベックスなどの別の野生ヤギとも掛け合わされ、毛皮、肉、乳などの目的に応じて各地でさまざまな品種のヤギが作られました。

ヤギには紙を食べるというイメージがあるかも知れませんが、これは昔の話で、植物繊維だけで作られていた紙なら消化することが出来ますが、現代の紙には化学繊維が含まれているものがあり、消化できずに苦しむことがあるため、紙は絶対に与えないでください。

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ヤギのライが亡くなりました。13 歳でした。時々の削蹄や定期的な駆虫、乳房炎などはありましたが、ずっと概ね健康に過ごしてきました。今年の春くらいから少しずつ衰えが見え始め、飼育担当が餌の嗜好性を高めようと色々工夫する中、検査の結果判明した貧血等の治療をしていました。 体の大きさや個体の性格もあるので一概には言えませんが、野生動物と家畜が最も異なる部分のひとつが診療のしやすさです。人間が長い歴史をかけて管理してきた家畜種は、治療のための保定も投薬もうまくやれる方法が確立されていることが多く、ライもご多分に漏れず素直に検査を受け、薬は好物のペレットやふすまと一緒に亡くなる前日までモリモリ食べてくれていました。 動物園の動物の多くは野生種なので、こんなに協力的なものはいないぞ…と自分に言い聞かせ、感謝しながら処置する日々でした。とは言うものの、治療以外での付き合いの方が長く、若い頃の気難しかった姿や、時々甘えて顔を擦り付けてきた仕草など、色々思い出されます。ライ、ありがとう。

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野生種のマーコールやアイベックスなどの他、家畜として古くから世界中で飼育されており、様々な品種があります。 蹄には硬い弾力性があり、木や岩のわずかな取っ掛かりを吸い付くように捉え、うまく登り降りしたりそのまま安定して静止していたりします。 当園の家畜ヤギたちは現在オスのタンゴ、メスのライとユベシの3頭です。 タンゴは血気盛んにスパーリングの態勢を取ったりぐいぐい押してきたりしますが、本気でかかってくることはなく、また相手になる者の顔を見分けており、そうでない者には遊びをねだることもありません。 若い頃は怒りっぽく人を寄せ付けたがらなかったライは10歳を超えて性格が丸くなり、スキンシップを取りたがることも多くなってきました。 ユベシは常にマイペースで周りのヤギやヒトの動きに動じることなく好きなタイミングで好きな場所に行って反芻し、清掃用の竹ぼうきのはねた枝を器用に鼻に突っ込んではくしゃみをしています。 最近職員手作りでやぐらを新調し、まだ慣れないヤギたちの行動が少しずつ大胆になっていく様を、我々も楽しく観察しているところです。

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