VOL.59 ピックアップ動物

フィリピンのパラワン島だけに生息する固有種です。絶滅危惧種で、生息地の減少などにより個体数は今も減少中とみられています。森林に生息し、果実や種子、虫などを食べる雑食性で、オスとメスでは羽色が違い、オスは頭頂部の羽毛が長く伸び、赤いアイリング、黒い体幹に角度によって青にも、緑にも、紫にも見えるメタリックな斑紋が目立ちます。腰から伸びている長い羽根は尾羽ではなく、上尾筒と呼ばれる羽で、オスにもメスにも目玉模様があります。クジャクの仲間は興奮するとこの上尾筒を立てて威嚇したり求愛したりしますが、コクジャクの仲間は体の側面に沿って立てながら相手の周囲を歩き回るのが特徴で、その際オスがメスに嘴でくわえた食べ物をプレゼントすることもしばしばみられます。ただ、拾ったものを見境なくプレゼントしているようで、くわえているものがゴミや糞であることもしばしばです。飛行は得意ではありませんが、脚力が強く、ジャンプで一気に木の上などに跳び上がります。飼育現場では、どうも人の顔を見分けているようなそぶりを見せます。パラワンコクジャクに嫌われてなぜか毎回自慢の脚でキックを食らってしまう人、まったく意に介されることない人がいますが、なにが彼らに好かれ、あるいは嫌われるポイントなのかは分かりません。

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