VOL.67 獣医の日記

11 月の末、今年生まれのマーコールの子どもが群れの成獣とのトラブルで足を骨折してしまいました。骨折は部位や程度によっては自然治癒することもありますが、今回は左前肢、ヒトでいうと肘と手首の間の橈骨と尺骨という2本の骨が完全に折れ、しかもかなりずれてしまったので外科手術に踏み切りました。 手術は骨折で離れてしまった骨同士をもとの形に戻し、金属製のプレートとワイヤーを使い、その形のまま動かないよう固定します。それだけでは不十分なので包帯や金属製の板などで足の外側からも固定しました。そして安静にしてくれていればよいのですが、言い聞かせたところで言葉は通じないので、暴れないようなるべく刺激を与えず、清掃給餌の仕方にも気を使いました。 若い個体の自然治癒力の高さはこれまでもしばしば目にしてきてよくわかっていたつもりでしたが、入院させたバックヤードの個室でもしばしばひとりで跳ね回っており、これでよく骨がくっついたな…というのが正直な感想です。 1ヶ月半ほどですっかり良くなり退院はできたものの、その間群れから離れていたためよそ者扱いされ追いまわされてしまったので、今はマーコール舎の寝室からお見合いをしており、段階を踏んで群れに戻していきたいところです。

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