オオホンセイ

アレクサンドロス大王にちなんだ名前
オオホンセイは、インドやタイ、カンボジアなど南アジアから東南アジアにかけて住んでいるインコの仲間です。インコの中でも大きい種類で、長い尾っぽをふくめると56センチから62センチもあります。
この鳥の名前はとても古い歴史があります。今から2000年以上前、マケドニアのアレクサンドロス大王という偉大な王様がいました。大王がインドに遠征したとき、この美しい鳥を見つけてヨーロッパに持ち帰ったと言われています。それ以来、ヨーロッパの人々の間でペットとして大切にされてきました。
どんな姿をしているの?
体は鮮やかな緑色をしています。ほっぺたと頭の後ろには青灰色のつやがあって、おなかは黄緑色。肩のところには赤茶色の模様があり、くちばしは赤くて先が黄色です。
オスとメスで少し姿がちがいます。オスは3歳くらいになると、首のまわりに黒とピンクの帯模様が現れます。メスにはこの帯がないので、見分けがつきます。子どもの頃は、オスもメスも同じ姿で、尾っぽが短めです。
体重は200グラムから300グラムくらい。りんご2個分くらいの重さです。
どこに住んでいるの?
もともとの住みかは、アフガニスタン、パキスタン、インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどアジアの広い地域です。森や林、農地、川のそばの林など、いろいろな場所で見られます。山だと、だいたい900メートルくらいの高さまで住んでいます。
ペットとして人気があるので、にげ出した鳥たちがヨーロッパや中東でも野生で暮らすようになりました。
何を食べるの?
植物が大好きです。草の種や果物、つぼみ、ナッツ、花などを食べます。大きくてじょうぶなくちばしは、かたい種やナッツの殻を割るのにとても便利です。農地の近くでは作物を食べることもあって、農家の人たちと問題になることもあります。
どんな性格?
かしこくて社会的な鳥です。ふだんは小さな群れで暮らしていますが、エサがたくさんある場所や夜ねむる場所では大きな群れになることもあります。
鳴き声はとても大きくてよく響きます。「トゥリーウ」という鳴き声や、「クリーアー」「キーアック」という声を出します。ペットとして飼われているオオホンセイは、人の言葉を覚えてまねすることもできます。
赤ちゃんはどうやって育つの?
11月から4月くらいに繁殖します。木の穴に巣を作って、メスは2個から4個の白い卵を産みます。約24日間あたためると、ヒナが生まれます。
ヒナは巣立つまで7週間くらいかかります。巣立った後も、3〜4ヶ月くらいはお父さんとお母さんのそばで暮らします。
絶滅の心配は?
IUCNという自然を守るグループは、オオホンセイを「低懸念」として評価しています。これは「今のところ絶滅の心配は少ない」という意味です。インドなど多くの場所で数がふえているからです。
でも、住む場所がへったり、ペットにするためにつかまえられたりして、一部の地域では数がへっているところもあります。国際的なルールで取引が規制されているので、守られています。
出典
- Animal Diversity Web (ADW). Psittacula eupatria. Retrieved from: https://animaldiversity.org/accounts/Psittacula_eupatria/
- IUCN Red List. Psittacula eupatria. Retrieved from: https://www.iucnredlist.org/species/22685434/241494588
- Animalia. Alexandrine Parakeet. Retrieved from: https://animalia.bio/alexandrine-parakeet










































