アカオヒメシャクケイ

警戒すると「チャチャラカ!」と大きな声で鳴くよ。
砂遊びが大好き。

英名:Chaco Chachalaca
学名:Ortalis canicollis
分類:脊索動物門 > 鳥綱 > キジ目 > ホウカンチョウ科 > ヒメシャクケイ属

どんな鳥?

アカオヒメシャクケイは、南アメリカの真ん中あたりにある森や林に住んでいる鳥です。キジやニワトリの仲間で、体は全体的に灰色っぽい茶色をしています。しっぽの先が赤茶色になっているのが特徴。名前の「アカオ」は、このしっぽの色からきたものです。とてもにぎやかで、仲間と一緒に行動することが多い鳥でもあります。

体の特徴

大きさと色

大きさは50センチメートルから56センチメートルほど、体重は500グラムから700グラムほどで、オスとメスで大きさはあまり変わりません。メスの方が少し小さいことがあります。体は灰色と茶色が混ざったような色で、お腹の方は少し色が薄くなっています。しっぽの先だけ赤茶色をしているのが目印です。

顔の様子

顔には羽毛が生えておらず、目の周りの皮膚が見えていて、ピンク色や赤色をしています。のどのあたりにも赤い皮膚のたるみがあります。くちばしは白っぽく、先が少し曲がった形をしていて、木の実などを食べるのに便利な作りをしています。

暮らしと行動

住んでいる場所

乾燥した森や、川の近くの林など、いろいろな場所に住んでいますが、木がたくさんある場所を好み、地面の上よりも木の上で過ごすことが多い鳥です。

仲間との生活

いつも家族や仲間と一緒にいます。2羽から30羽くらいのグループで行動し、食べ物がたくさんある場所では、もっとたくさんの鳥が集まることもあります。
朝早くに「チャタ・ラ・タ」と聞こえる大きな声で鳴くのが特徴です。みんなで一緒に鳴くので、とてもにぎやかになります。この鳴き声で、自分たちの場所を他の鳥に知らせているのです。

食べ物

木の実や種、花、葉っぱなどを食べます。特に好きな木の実があり、時々イモムシなどの虫を食べることもあります。食べた木の実の種をそのままフンとして出すため、森に木を増やす役に立っています。

子育て

巣は木の枝などを使って作ります。地面から少し高い木の上に作ることが多く、一度に2個から4個の卵を産みます。お母さん鳥が卵を温め、ヒナが生まれるとお父さん鳥も一緒に子育てをします。ヒナは生まれてすぐに巣から出て、動き回ることができるのです。

住んでいる国

南アメリカのグランチャコという地域に住んでいます。アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、パラグアイといった国々で見ることができる鳥です。

絶滅の心配はあるの?

住んでいる場所が広く、数もたくさんいるため、今のところ、絶滅する心配は少ないと言われています。森が減ったりすることもありますが、いろいろな環境に慣れることができる強い鳥なのです。

参照・出典元

  1. Wikipedia. Chaco chachalaca. Retrieved from: https://en.wikipedia.org/wiki/Chaco_chachalaca
  2. IUCN Red List of Threatened Species. Ortalis canicollis (Chaco Chachalaca). Retrieved from: https://www.iucnredlist.org/species/22678328/264068076
  3. BirdLife International. Species Factsheet: Chaco Chachalaca (Ortalis canicollis). Retrieved from: http://datazone.birdlife.org/species/factsheet/chaco-chachalaca-ortalis-canicollis
  4. Cornell Lab of Ornithology. Chaco Chachalaca (Ortalis canicollis). Retrieved from: https://ebird.org/species/chacha1
  5. Oiseaux-birds.com. Chaco Chachalaca – Ortalis canicollis. Retrieved from: http://www.oiseaux-birds.com/card-chaco-chachalaca.html

公式情報『ゆめみにゅーす』の紹介

発行 
VOL.69 ピックアップ動物

赤味のある柔らかなグレーの体に赤茶色の尾を持ち、野生では南アメリカの広葉樹林などに生息し、果物等の植物や虫などを食べ、つがいや小さな群れで暮らします。鳴管と呼ばれる気管の一部が発達し、大声を出すことができ、その鳴き声に由来して英名で「チャチャラカ」と呼ばれます。群れの誰かが鳴きだすと呼応して他の個体も鳴きだし、大合唱になることもしばしばです。ちなみに、当園のシャクケイたちはデッキブラシで床を擦る音に反応して鳴きだすことがあります。 これまで何度も繁殖し、一時は大きな群れにもなっていましたが、高齢化と性比のバランスなどから近年では繁殖がうまくいかなくなり、現在夢見ヶ崎動物公園で飼育しているのは展示の2羽とバックヤードの1羽で、すべて♂です。また、国内で飼育している他の動物園のアカオヒメシャクケイもすべて♂であることが判明しており、近い将来日本の動物園では彼らの姿を見られなくなります。鮮やかな体色や美しいさえずり声を持つわけではありませんが、日本から遠く離れた国にこのような鳥が生きていることを知り、心に刻んでいただければ幸いです。

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