ボリビアリスザル

金色の小さくてかわいいサル。
大人になると頭と口のまわりが黒くなるんだ。人が大好き。

英名:Squirrel Monkey
学名:Saimiri sciureus boliviensis
分類:脊索動物門 > 哺乳綱 > 霊長目 > オマキザル科

原産地など

熱帯雨林に棲息しており、南米のボリビアやブラジルから、中米のパナマ、コスタリカにかけて広い地域で見られます。

0~50頭ぐらいの群れをつくって生活し、果実や昆虫、鳥の卵などを食べています。

小型で愛嬌があるため、以前はペットとしてたくさんのリスザルが日本に輸入されていました。

関連情報

公式情報『ゆめみにゅーす』の紹介

発行 
VOL.65 獣医の日記

8 頭いたボリビアリスザルがいつの間にか7頭になっているのに気づいた方もいらっしゃるかもしれません。実は28歳と高齢のオス、ミントがだいぶ弱ってきており、群れでの生活が難しくなってきたため、2020 年末からバックヤードで入院・隠居していました。それでも最初のうちは自分で餌も食べ、動き回っていたのですが、この数か月はほとんど寝たきりで、職員による介護が続いています。寝たきりなので時々体勢を変えてやっていますが、それでも床ずれができてしまいます。治療と並行して、毛布を二重にふんわり敷いたり、マメに体を拭いて清潔に保ったりしています。 自力で餌を食べることができないものの、口から食べることはできるので口元に餌を運んでやります。目が見えなくても匂いや触感などで何が口元に来ているかわかるようで、好きなものだと大きな口を開けて欲しがりますが、それが食べたい気分ではない、という時は口を真一文字に結んで拒否します。 動物園を長い間支えてくれた高齢動物にいかに快適にすごしてもらえるか、ということは、動物たちの一生を預かる飼育員、獣医師にとって永遠の課題です。

発行 
VOL.40 獣医の日記

この冬は暖冬でしたが、暖かくなるのも心なしか早く、動物たちの春の渡りやうごめきも早いような気がします。 暖かくなると出てくる動物のひとつが蚊です。今年は4月半ばには飛び回っておりました。 蚊に刺されるとかゆくて不快なだけでなく、衛生害虫と呼ばれ、蚊が媒介する病気が深刻です。人間ではデング熱や日本脳炎などのウイルスが有名ですが、赤血球に寄生するマラリア、血管に寄生するフィラリアなどの寄生虫も運びます。血を吸われるときに、病原体を動物に感染させていくので、水場が多く、屋外で過ごす動物が多い動物園にとっては嫌な存在です。しかし、たとえばフィラリアであれば、蚊に刺されて動物の体の中に侵入した子虫を薬で殺すことができるため、レッサーパンダたちは蚊の季節は毎月1回薬入りのリンゴを食べることで健康を保っています。現在 4頭いるパンダのうち、3頭は上手にりんごを片手でつかんで食べるのですが、ケイコはまだまだ下手っぴなため、薬を上手に食べられるか心配です。ただし、血を吸わない種類の蚊もいます。血を吸う種類であっても、メスが産卵準備の時期に吸うだけです。それも、気温が15℃を超えてこないと吸血しないと言われています。…とわかっていても、飛んでいるのを見るだけで警戒してしまうのですが。 ちなみに、リスザルやオマキザルたちは、しばしば涼しい顔をして蚊を片手でキャッチしています。動体視力も反応の速さも、かないません。

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