VOL.42 ピックアップ動物
アフリカのマダガスカル島の南部・中央部を除く全域に広く生息しているキツネザルです。野生ではオス・メスが複数ずつ集まった群れで行動することが多いのですが、群れの頭数は増えたり減ったり、一定ではありません。また、昼間に行動することもあれば夜行性になったりもするのですが、その理由はよくわかっていません。他の多くのキツネザルでは、メスがオスより優位な、いわゆるかかあ天下なのですが、ブラウンキツネザルでは性による優劣はありません。主な食物は果実です。 生まれた子どもは母親にしがみついていますが、4か月ほどすると一人で出歩くようになります。大人は木から木へ、全身をばねのように使い見事なジャンプをするのですが、まだミルクを飲んでいる赤ちゃんも、教えたわけでもないのに大人顔負けのジャンプをします。 今年、夢見ヶ崎動物公園では1頭の赤ちゃんが生まれましたが母親の乳が出なかったため、人工哺育しています。当園でも初めてのことで波瀾もありましたが、皆の愛情を一身に受けすくすく育っております。キツネザルである自覚がないため、バックヤードでマロばあちゃんと触れ合う訓練中ですが、そのうち姿をお見せできるかもしれません。