夢見ヶ崎動物公園の食べ残しが川崎の商品になる「夢見ヶ崎プロジェクト」が発足しました

2026年7月27日、夢見ヶ崎動物公園のパークセンターで「夢見ヶ崎プロジェクト」の発足記者発表会が開かれました。動物たちが食べ残した野菜や果物の皮を園内で堆肥に変え、その堆肥で育てた作物を川崎の店が商品にして、売上の一部を動物公園に戻す。川崎市三菱化工機による地域循環モデルの実証実験が動き出します。

夢見ヶ崎プロジェクトとは

正式には「川崎市内の未利用資源を収益源に転換する『地域循環モデル』実証実験」といいます。動物公園で毎日出る食物残さやふん尿を堆肥に変え、その堆肥で農作物を育て、オリジナル商品を開発して販売し、収益の一部を動物公園に寄附する。この一連の流れを、三菱化工機は「ぐるっとまわす」地域循環モデルと呼んでいます。

川崎市と三菱化工機は2026年6月15日に「循環型社会の実現に関する連携協定」を結んでおり、夢見ヶ崎プロジェクトはその第一弾にあたります。川崎市は1人1日当たりのごみ排出量が政令指定都市で2年連続の最少です。すでに減らすところまで来た都市が、次は廃棄物を価値に変える段階に進む。その実験の舞台に、誰でも入れる動物公園が選ばれました。

発表会の様子

当日はまず、報道関係者向けの園内ツアーが行われました。ふだんは入れないバックヤードでは、飼育スタッフが動物たちの餌を仕込む様子を見学しました。ボウルに盛られた小松菜、にんじん、りんご。その隣に、バナナやみかんの皮を集めた袋があります。これまで捨てられてきたものが、今回のプロジェクトでは原料になります。

夢見ヶ崎動物公園に設置されたコンポスト

その残さの行き先が、7月9日に園内へ設置されたコンポストです。屋根に太陽光パネルを載せた緑色の装置で、スタッフが袋から残さを投入していく様子を間近で見ることができました。ツアーではこのほか、アルダブラゾウガメ、ワオキツネザル、フンボルトペンギン、フラミンゴの展示も回りました。

パークセンターでの発表会には、川崎市長の福田紀彦さん、三菱化工機 代表取締役社長執行役員の田中利一さん、夢見ヶ崎動物公園 園長の浅井威一郎さんが登壇しました。プロジェクトの説明は三菱化工機 企画部の山田宏一さん、商品化パートナーの紹介は東海道BEER川崎宿工場 代表の岩澤克政さん、PRアンバサダーの紹介はKADOKAWA DREAMS エグゼクティブプロデューサーのKEITAさんが行っています。

フォトセッション

最後のフォトセッションには、北加瀬こども文化センターの子どもたちが加わりました。「KAWASAKI SOUL」のプレートを付けた3つのプランターに、登壇者と子どもたちが一緒に苗を植えるという構成です。大人だけが並ぶ写真にしなかったところに、このプロジェクトが誰に向いているのかが表れていました。

何が商品になるのか

育てるのはホップ、レモングラス、よもぎの3つです。ホップは幸区日吉出張所、レモングラスは北加瀬こども文化センター、レモングラスとよもぎはコミュニティーファームVOVO(NPO法人あかね)が担当します。

商品にするのは川崎で長く商売をしてきた3つの店です。ホップは東海道BEER川崎宿工場がビールに、よもぎとレモングラスは大正2年創業の和菓子店・菓寮 東照がお菓子に、レモングラスは元祖ニュータンタンメン本舗がタンタンメンに使います。動物公園で出た皮やへたが堆肥になり、ビールやお菓子やタンタンメンになって、売れた分の一部が動物公園に戻ってくる、という流れです。

情報発信を担うPRアンバサダーには、KADOKAWA DREAMS、たくぽん|川崎グルメ、GABU、ノクチ基地が名を連ねています。子ども向けには、オリジナル缶バッジづくり、収穫体験とお菓子工場見学、高校生以下を対象にしたロゴデザインの募集が予定されています。

これからの予定

7月上旬
プランター設置と苗の植え付け、園内にコンポスト設置

9月中旬
堆肥が完成し、施肥を開始

10月上旬
ホップ、レモングラス、よもぎを収穫

11月1日
イベント「Colors, Future! Summit」で商品を販売予定

11月からは第2期に入り、新しい栽培作物の検討や、ふん尿と剪定枝を使えないかの検討が続きます。コンポストが置かれたのは来園者が入れないバックヤードですが、10月には収穫があり、商品は11月1日に開かれるイベント「Colors, Future! Summit」での販売が予定されています。

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